2010年10月20日
アラリとケイツネ2
1日飛んでしまいました。
さて、前回の続きです。
前回、年商(売上高)も大事だけど、「アラリ(売上総利益)」がもっと大事だよと
いうお話をしました。
さて、この「アラリ」が丸々会社の儲けになる訳ではありません。
あくまで「アラリ」は、仕入にかかった費用を差し引いただけ。
なので、ここから諸々の経費が差っ引かれるのです。
まず、「販管費」。(正式には「販売費及び一般管理費」といいます。)
具体的には、給料、福利厚生費、交際費、減価償却費、家賃、地代、光熱費、
広告宣伝費、雑費などの経費がかかっているので、それらを差し引きます。
そして、残った金額を「営業利益」といいます。
これは、純粋に本業だけで儲けた利益のこと。
この金額がプラスであれば、とりあえずは今期は儲けが出たことになります。
ただ、これだけじゃ終わらないんだな。
これに、本業以外の収入と支出で、毎年発生するものが加減されます。
例えば、収入で言えば、家賃収入、受取利息、配当金、為替差益など。
支出で言えば、借入金利息、手形売却損、為替差損など。
特に為替差益(損)は円高の影響もあって、経営者の方々は頭が痛い所。
例えば外貨(米ドルなど)を持っている場合、決算の時には「時価」で計算しない
といけないんですね。

例えば、1ドル100円の時に10万ドルを買ったとしましょう。
そうすると、100,000ドル*100円=1千万円と帳簿には載っているはずです。
ところが、現在は1ドル約81円ですので、時価(実際の価値のこと)に直すと、
100,000ドル*81円=810万円。実に190万円の差損が出ています。
これがさっきの「為替差損」に計上されると、利益が減ってしまう。
これも、1つの問題だったりします。
話をもとに戻しましょう。
本業以外の収入と支出を加減した結果、算出される金額が「ケイツネ」で
す。正式には「経常利益」といいます。
会社の1年間の業績を見る時は、この「ケイツネ」で判断される事が多いで
す。あくまで本業の結果は「営業利益」ですが、毎期発生する、それ以外の収支
も少なからず業績に影響を与えるからです。先ほどの為替差損の様に。
さて、これまでの内容を簡単な図にまとめてみました。
これは、会社の1年間の業績を表す表で「損益計算書(P/L)」といいます。

前回、今回の内容で「損益計算書」について簡単に解説したつもりです。
「損益計算書」は、会社の業績を見る上でとても大切な表の1つです。
ただ、今回は全部について触れていませんし、分かりにくい所も多々あったかと
思います。なので、疑問に感じた所はどうぞ遠慮なく質問して下さいね。
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税務会計のみならず、商売で悩んでいること、疑問に感じていること、困っている
こと、誰に相談したらよいのか分からないこと等々・・・お気軽にご相談下さい。

さて、前回の続きです。
前回、年商(売上高)も大事だけど、「アラリ(売上総利益)」がもっと大事だよと
いうお話をしました。
さて、この「アラリ」が丸々会社の儲けになる訳ではありません。
あくまで「アラリ」は、仕入にかかった費用を差し引いただけ。
なので、ここから諸々の経費が差っ引かれるのです。
まず、「販管費」。(正式には「販売費及び一般管理費」といいます。)
具体的には、給料、福利厚生費、交際費、減価償却費、家賃、地代、光熱費、
広告宣伝費、雑費などの経費がかかっているので、それらを差し引きます。
そして、残った金額を「営業利益」といいます。
これは、純粋に本業だけで儲けた利益のこと。
この金額がプラスであれば、とりあえずは今期は儲けが出たことになります。
ただ、これだけじゃ終わらないんだな。
これに、本業以外の収入と支出で、毎年発生するものが加減されます。
例えば、収入で言えば、家賃収入、受取利息、配当金、為替差益など。
支出で言えば、借入金利息、手形売却損、為替差損など。
特に為替差益(損)は円高の影響もあって、経営者の方々は頭が痛い所。

例えば外貨(米ドルなど)を持っている場合、決算の時には「時価」で計算しない
といけないんですね。





例えば、1ドル100円の時に10万ドルを買ったとしましょう。
そうすると、100,000ドル*100円=1千万円と帳簿には載っているはずです。
ところが、現在は1ドル約81円ですので、時価(実際の価値のこと)に直すと、
100,000ドル*81円=810万円。実に190万円の差損が出ています。
これがさっきの「為替差損」に計上されると、利益が減ってしまう。
これも、1つの問題だったりします。
話をもとに戻しましょう。
本業以外の収入と支出を加減した結果、算出される金額が「ケイツネ」で
す。正式には「経常利益」といいます。
会社の1年間の業績を見る時は、この「ケイツネ」で判断される事が多いで
す。あくまで本業の結果は「営業利益」ですが、毎期発生する、それ以外の収支
も少なからず業績に影響を与えるからです。先ほどの為替差損の様に。
さて、これまでの内容を簡単な図にまとめてみました。
これは、会社の1年間の業績を表す表で「損益計算書(P/L)」といいます。

前回、今回の内容で「損益計算書」について簡単に解説したつもりです。
「損益計算書」は、会社の業績を見る上でとても大切な表の1つです。
ただ、今回は全部について触れていませんし、分かりにくい所も多々あったかと
思います。なので、疑問に感じた所はどうぞ遠慮なく質問して下さいね。
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税務会計のみならず、商売で悩んでいること、疑問に感じていること、困っている
こと、誰に相談したらよいのか分からないこと等々・・・お気軽にご相談下さい。
Posted by 税理士shun at 07:59
│税務・会計
この記事へのコメント
ケイツネってなんだろ?って思ってたんですけど
経常利益のことだったんですね。
これって標準語?業界用語?
経常利益のことだったんですね。
これって標準語?業界用語?
Posted by 大木たけし at 2010年10月21日 07:54
>大木たけし さま
おはようございます。
「ケイツネ」は我々税理士の業界用語というより、経理関係者内の用語ですかねぇ。
割と年配の社長さんとか経理の方が使う事が多いです。
ま、我々の業界では日常的に使うので、やっぱ「業界用語」かな。
おはようございます。
「ケイツネ」は我々税理士の業界用語というより、経理関係者内の用語ですかねぇ。
割と年配の社長さんとか経理の方が使う事が多いです。
ま、我々の業界では日常的に使うので、やっぱ「業界用語」かな。
Posted by 税理士shun
at 2010年10月21日 08:45
