2010年09月08日
ちょっと待って!それ「贈与」になってないかも・・・(後編)
さて、昨日に引続き「金銭贈与」をテーマにお送りしています。
それでは、いきなり次の「問題」です。
今度はどうでしょう?贈与として認められるでしょうか、認められないでしょうか?
「問題2」
親が子に毎年100万円ずつ10年間、子が普段使用している通帳に入金
した。親の通帳にも記録が残っており、贈与のことを子も承知している。
正解は「認められるが、問題あり」。
通帳に記録があって、子もそれを承知しているので、一見問題無い様に見えま
すが・・・
実は、毎年100万円を10年間贈与しているのが問題なのです。
これについては、ケースバイケースで、税務署側の出方次第というところもある
のですが、毎年同じ金額を一定期間贈与した場合、税務上「連年贈与」と言って、このケースで言えば、「1000万円を10年に分割して贈与した」と解釈される
場合があるのです。
そうなると、そもそも最初の年に1000万円の贈与があったことになりますので、
税金が発生してしまいます。
ちょっと計算してみましょう。
1000万円 × 60/100 = 600万円
(600万円 - 110万円) × 30% - 65万円 = 82万円(贈与税額)
贈与税額、82万円也!!(-"-;) ウッ
これじゃ、何の為の贈与か分かんないですね。
では、どうすればよいのか。
まず、(前編)と同様、「贈与証書」を作成すること。
(毎年同額を贈与するのであれば、毎年作成する必要があります)
次に、毎年微妙に金額を変えて贈与するというもの。
例えば、今年は100万円、来年は101万円、再来年は99万円という様に。
これであれば、毎年「同額」ではなくなるので分割とは言えなくなります。
他にも、こういう手もあります。
それでは、いきなり次の「問題」です。
今度はどうでしょう?贈与として認められるでしょうか、認められないでしょうか?
「問題2」
親が子に毎年100万円ずつ10年間、子が普段使用している通帳に入金
した。親の通帳にも記録が残っており、贈与のことを子も承知している。
正解は「認められるが、問題あり」。
通帳に記録があって、子もそれを承知しているので、一見問題無い様に見えま
すが・・・
実は、毎年100万円を10年間贈与しているのが問題なのです。
これについては、ケースバイケースで、税務署側の出方次第というところもある
のですが、毎年同じ金額を一定期間贈与した場合、税務上「連年贈与」と言って、このケースで言えば、「1000万円を10年に分割して贈与した」と解釈される
場合があるのです。
そうなると、そもそも最初の年に1000万円の贈与があったことになりますので、
税金が発生してしまいます。
ちょっと計算してみましょう。
1000万円 × 60/100 = 600万円
(600万円 - 110万円) × 30% - 65万円 = 82万円(贈与税額)
贈与税額、82万円也!!(-"-;) ウッ
これじゃ、何の為の贈与か分かんないですね。
では、どうすればよいのか。
まず、(前編)と同様、「贈与証書」を作成すること。
(毎年同額を贈与するのであれば、毎年作成する必要があります)
次に、毎年微妙に金額を変えて贈与するというもの。
例えば、今年は100万円、来年は101万円、再来年は99万円という様に。
これであれば、毎年「同額」ではなくなるので分割とは言えなくなります。
他にも、こういう手もあります。
以前、税務調査の時に調査官から聞いたテクニックなのですが・・・
それは、いっそのこと「贈与の申告をし、贈与税を払ってしまう」というもの。
そうすると、申告書の記録が税務署に残るので、逆に安全なんだそうです。
(申告をしない場合は、証拠を納税者側が残しておかなければならず、紛失の
恐れがあるためとのこと)
例えば、極端な例ですが、1,101,000円を贈与し、申告します。
110万円までは控除できますので、課税額は1,000円。
これに税率10%を掛けて、100円を納付するというもの。
(個人的にはあまり納得はできませんが、こういう方法もアリなのだそうです)
今回は、金銭贈与に限ったお話でしたが、税理士の私から見ても、「贈与」は奥
が深いです。安易な贈与は避けて、税理士に相談する事をお勧めします。
blogram.jpに参加しております。
アクセスカウンタ下のピンク色のタグをポチッとお願いします。m(__)mペコッ
それは、いっそのこと「贈与の申告をし、贈与税を払ってしまう」というもの。
そうすると、申告書の記録が税務署に残るので、逆に安全なんだそうです。
(申告をしない場合は、証拠を納税者側が残しておかなければならず、紛失の
恐れがあるためとのこと)
例えば、極端な例ですが、1,101,000円を贈与し、申告します。
110万円までは控除できますので、課税額は1,000円。
これに税率10%を掛けて、100円を納付するというもの。
(個人的にはあまり納得はできませんが、こういう方法もアリなのだそうです)
今回は、金銭贈与に限ったお話でしたが、税理士の私から見ても、「贈与」は奥
が深いです。安易な贈与は避けて、税理士に相談する事をお勧めします。
blogram.jpに参加しております。
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Posted by 税理士shun at 08:45
│税務・会計
この記事へのコメント
なんともタイムリーな話題です。
先日、私事で税務署に行って
贈与税と住宅取得控除の
あれこれを質問攻めしてきました。
素人からすると矛盾を感じてしまう事が
多々あります。
「見解による」
って言われた事もありました。
難しい話の中で煙に撒かれた感じ・・・。
それってすごく不思議です。
先日、私事で税務署に行って
贈与税と住宅取得控除の
あれこれを質問攻めしてきました。
素人からすると矛盾を感じてしまう事が
多々あります。
「見解による」
って言われた事もありました。
難しい話の中で煙に撒かれた感じ・・・。
それってすごく不思議です。
Posted by 大木たけし
at 2010年09月09日 18:34

「見解による」
税務署の常套句です。
正直、税法が複雑すぎて、税務職員も(自分の畑でないと)分かってない場合も少なくないんです。まさか、納税者の前で「わかりません」とはいえませんのでね。
・・・で、解決はしましたか?
もし宜しければご相談に乗りますよ。(もちろん無料です・・っていえか、3Dホクロを拝めるのが報酬だつたりして)
税務署の常套句です。
正直、税法が複雑すぎて、税務職員も(自分の畑でないと)分かってない場合も少なくないんです。まさか、納税者の前で「わかりません」とはいえませんのでね。
・・・で、解決はしましたか?
もし宜しければご相談に乗りますよ。(もちろん無料です・・っていえか、3Dホクロを拝めるのが報酬だつたりして)
Posted by 税理士shun
at 2010年09月10日 01:08

質問の度に
「少々お待ち下さい」
「なんとも複雑でして・・・」
って感じでした。
最終的にはすごく時間がかかりましたが
今のところは解決しました。
ホクロ参拝料は高いですよ。
ご利益は無いですけど(笑)
「少々お待ち下さい」
「なんとも複雑でして・・・」
って感じでした。
最終的にはすごく時間がかかりましたが
今のところは解決しました。
ホクロ参拝料は高いですよ。
ご利益は無いですけど(笑)
Posted by 大木たけし
at 2010年09月10日 08:39

解決して良かったですね。
実際問題、贈与+住宅ローン控除って複雑なんですよ。本人の名誉のために名前は出せませんが、税理士なのに、事前処理(ちょっと変更しておけば良かったところ)をしなかった挙句、ローン控除を受けれなかった方もいます。(無論、私ではありません・・笑)
参拝料、高いですか。
・・・出世払いでもいいですか?(笑)
実際問題、贈与+住宅ローン控除って複雑なんですよ。本人の名誉のために名前は出せませんが、税理士なのに、事前処理(ちょっと変更しておけば良かったところ)をしなかった挙句、ローン控除を受けれなかった方もいます。(無論、私ではありません・・笑)
参拝料、高いですか。
・・・出世払いでもいいですか?(笑)
Posted by 税理士shun
at 2010年09月10日 10:43
