2010年08月26日
税務調査ってそんなに怖いもんじゃないですよ(中編)
さて、前回の続き。
まず、税理士がついている場合、抜き打ちの税務調査はまずありません。
税務署から顧問税理士と会社の双方に電話連絡が入って、日程を調整するの
が普通。この時、納税者側の希望日を伝えるのはOKですからね。
必要以上に税務署に対してビビることはないです。
こちらの都合もある程度は聞いてもらいましょう。
ただ、現金商売をやっている場合、いきなり来ることもあるそうです。
しかし、そんな場合でも、商売が忙しい時間帯であればことわってOKです。
そうでない場合は、外で待たせておいて、顧問税理士にすぐ連絡して下さい。
基本的に税務調査は商売が忙しい時にはやらないことになっているので・・・
さて、日程の調整が済んだら、調査の準備をしましょう。
調査を行う部屋はできれば従業員さんが働いているオフィスは避けた方が良い
です。可能な限り、別の部屋を用意して下さい。
従業員さんも不安になるし、必要以上に調査官に情報を与えることになりますの
で。あと、机まわりや引き出し等は整理しておいた方が無難です。
また、顧問税理士からも言われると思いますが、過去3年分の資料一式(通常調査では過去3年分をチェックするのが一般的なので)を準備しておいて下さい。
そして、いよいよ調査開始!
多分、いきなり「帳面見せて」とは来ないと思います。
まず、お茶でも飲みながら、ヒアリングから入るのが普通。
調査官にとっても(下調べはしてあったとしても)初めての所だし、情報収集する
必要があるのです。(工場の場合は、現場を視察することもあります)
軽く世間話から切り出して、だんだんと核心に迫って行きます。
ここで注意。向こうは話術に長けてますので、話好きな社長さんとかだと、いろい
ろと喋っちゃうんですよ。実は、その場に同行している税理士が最も緊張する瞬
間(余計なコトいうなよ~
)の1つだったりします。かといって、貝の様に口を閉
ざしても話が進みませんから、適度な感じで話をしていただければ宜しいかと思
います。「やばいかな~」という時は税理士の顔色を伺ってみてください(笑)
さて、話も一通り終わって、何から手をつけるか。
税務調査は商売の規模やそのときの税務署の都合で調査員の人数や日数が
増減します。何もなければ早く終わるし、何かあれば伸びることもある。
なので、一般的なケースでご説明しますね。
➀現金
現金商売をやっている所なら、まず現金残高が合っているかを調べます。
「ウチは毎日現金残高を合わせているから大丈夫だよ~」という所はまず合格。
しかし、中小企業で現金商売だと、合ってなくて普通なんですよ。実際。
そこらへんは調査官もわきまえていて、「現金は合ってないでしょ」ってスタンス
でいます。しかし、さすがに調査当日に合ってないのはマズイので、せめて調査
当日(正確には前日の夜)くらいは現金残高を合せておいて下さい。
➁繰延べ見越し
いよいよ帳面の登場です。
ある意味、調査官にとってはメイン項目です。
税務調査での指摘項目のNo.1といっていいでしょう。
内容はといいますと、当期に計上しなければいけない売上を翌期回しにしていな
いか、それと、翌期に計上すべき費用を当期に計上していないか。
要は、不正に利益を減らしていないかをチェックするのです。
上記の操作をすると、本来の正しい利益より少ない利益になります。
結果、税額も少なくなるので、そこを見ている訳です。
商売での取引は膨大な量になるので、大体1つや2つは出てくるんですね。
金額にもよりますけど少額であれば認めちゃうのも手だと思います。
あくまで私の見解ですが。(よく、「お土産」って言われているヤツです)
なぜかというと、既に書類に日付が入っているので言い逃れが難しいこと、他に
も、あまりにも執着しすぎると、かえって「他にも何かあるんじゃないか?」と調査
官にあらぬ疑いをかけられてしまうこと。これはとってもマイナスになる。
税理士や事業主によっては「申告是認(指摘項目が無いこと)」であたり前。
税務署なんぞに何もくれてやるか!ってスタンスの人もいます。
グレーゾーン(どっちともとれる取引)であれば私も戦いますけど、いわゆる「うっ
かりミス」についてはケースバイケースだと思ってます。
最後の方でも触れますけど、「司法取引」でクリアできる場合もありますからね。
➂売上の除外
時々、税務署から「資料せん」というものが来ませんか?
一定期間の売上や仕入、経費等の金額を相手先ごとにまとめるやつ。
実は、あれも調査で使う小道具の1つなんです。
例えば、A社がB社から100万円の仕入を行ったとすると、
調査官がB社に調査に行ったときにきちんと100万円の売上が計上されている
か確認するんです。ここで洩れていると、「ちょっと、社長さん "а( ̄▽ ̄*) 」て
ことになっちゃいます。
「資料せん」も以外とバカにできないんですね。
おっと、長くなっちゃいましたね。
この続きはまた次回にしましょう。
まず、税理士がついている場合、抜き打ちの税務調査はまずありません。
税務署から顧問税理士と会社の双方に電話連絡が入って、日程を調整するの
が普通。この時、納税者側の希望日を伝えるのはOKですからね。
必要以上に税務署に対してビビることはないです。
こちらの都合もある程度は聞いてもらいましょう。
ただ、現金商売をやっている場合、いきなり来ることもあるそうです。
しかし、そんな場合でも、商売が忙しい時間帯であればことわってOKです。
そうでない場合は、外で待たせておいて、顧問税理士にすぐ連絡して下さい。
基本的に税務調査は商売が忙しい時にはやらないことになっているので・・・
さて、日程の調整が済んだら、調査の準備をしましょう。
調査を行う部屋はできれば従業員さんが働いているオフィスは避けた方が良い
です。可能な限り、別の部屋を用意して下さい。
従業員さんも不安になるし、必要以上に調査官に情報を与えることになりますの
で。あと、机まわりや引き出し等は整理しておいた方が無難です。
また、顧問税理士からも言われると思いますが、過去3年分の資料一式(通常調査では過去3年分をチェックするのが一般的なので)を準備しておいて下さい。
そして、いよいよ調査開始!

多分、いきなり「帳面見せて」とは来ないと思います。
まず、お茶でも飲みながら、ヒアリングから入るのが普通。
調査官にとっても(下調べはしてあったとしても)初めての所だし、情報収集する
必要があるのです。(工場の場合は、現場を視察することもあります)
軽く世間話から切り出して、だんだんと核心に迫って行きます。
ここで注意。向こうは話術に長けてますので、話好きな社長さんとかだと、いろい
ろと喋っちゃうんですよ。実は、その場に同行している税理士が最も緊張する瞬
間(余計なコトいうなよ~

ざしても話が進みませんから、適度な感じで話をしていただければ宜しいかと思
います。「やばいかな~」という時は税理士の顔色を伺ってみてください(笑)
さて、話も一通り終わって、何から手をつけるか。
税務調査は商売の規模やそのときの税務署の都合で調査員の人数や日数が
増減します。何もなければ早く終わるし、何かあれば伸びることもある。
なので、一般的なケースでご説明しますね。
➀現金
現金商売をやっている所なら、まず現金残高が合っているかを調べます。
「ウチは毎日現金残高を合わせているから大丈夫だよ~」という所はまず合格。
しかし、中小企業で現金商売だと、合ってなくて普通なんですよ。実際。
そこらへんは調査官もわきまえていて、「現金は合ってないでしょ」ってスタンス
でいます。しかし、さすがに調査当日に合ってないのはマズイので、せめて調査
当日(正確には前日の夜)くらいは現金残高を合せておいて下さい。
➁繰延べ見越し
いよいよ帳面の登場です。
ある意味、調査官にとってはメイン項目です。
税務調査での指摘項目のNo.1といっていいでしょう。
内容はといいますと、当期に計上しなければいけない売上を翌期回しにしていな
いか、それと、翌期に計上すべき費用を当期に計上していないか。
要は、不正に利益を減らしていないかをチェックするのです。
上記の操作をすると、本来の正しい利益より少ない利益になります。
結果、税額も少なくなるので、そこを見ている訳です。
商売での取引は膨大な量になるので、大体1つや2つは出てくるんですね。
金額にもよりますけど少額であれば認めちゃうのも手だと思います。
あくまで私の見解ですが。(よく、「お土産」って言われているヤツです)
なぜかというと、既に書類に日付が入っているので言い逃れが難しいこと、他に
も、あまりにも執着しすぎると、かえって「他にも何かあるんじゃないか?」と調査
官にあらぬ疑いをかけられてしまうこと。これはとってもマイナスになる。
税理士や事業主によっては「申告是認(指摘項目が無いこと)」であたり前。
税務署なんぞに何もくれてやるか!ってスタンスの人もいます。
グレーゾーン(どっちともとれる取引)であれば私も戦いますけど、いわゆる「うっ
かりミス」についてはケースバイケースだと思ってます。
最後の方でも触れますけど、「司法取引」でクリアできる場合もありますからね。
➂売上の除外
時々、税務署から「資料せん」というものが来ませんか?
一定期間の売上や仕入、経費等の金額を相手先ごとにまとめるやつ。
実は、あれも調査で使う小道具の1つなんです。
例えば、A社がB社から100万円の仕入を行ったとすると、
調査官がB社に調査に行ったときにきちんと100万円の売上が計上されている
か確認するんです。ここで洩れていると、「ちょっと、社長さん "а( ̄▽ ̄*) 」て
ことになっちゃいます。
「資料せん」も以外とバカにできないんですね。
おっと、長くなっちゃいましたね。
この続きはまた次回にしましょう。
Posted by 税理士shun at 10:27
│税務・会計