先日出席した交流会で、ある方から
「税理士と会計士」ってどう違うの?
というご質問を頂きました。
知っている様で以外と知られていない、「税理士と会計士」の実態。
確かに、未だに知人から
「会計事務所」って何やってるところ?
って真顔で聞かれたりします。
そもそも私の親でさえ息子の職業を分かっていません。
友人には「ウチの息子は会計士で~」とか言っている様です。
母上、私は「税理士」です。
ゼ・イ・リ・シ!!
いいかげん憶えて下さいよ。お願いします。
よござんす!
一丁、掘り下げてみましょうか。(*´ω`)ノ
それでは、一体何がどう違うのか。
まず、「会計士」。
正しくは「公認会計士」と言います。
日本公認会計士協会によれば、
(公認会計士の使命)第1条 公認会計士は、監査及び会計の専門家として、独立した立場において、財務書類その他の財務に関する情報の信頼性を確保することにより、会社等の公正な事業活動、投資者及び債権者の保護等を図り、もつて国民経済の健全な発展に寄与することを使命とする。
と書いてあります。
早い話が、会社がきちんと経営しているか、悪いことをしてないかをチェックする
仕事です。(会計監査といいます)そのため、帳面を見たり、在庫調査をしたり、
聞き取り調査を行ったりして合格か不合格かを判断するのです。
ちょっと前にNHKで「監査法人」ってドラマをやってましたね。
あんな感じです。
一方、税理士はというと、
日本税理士会連合会によれば、
(税理士の使命)税理士は、税務に関する専門家として、独立した公正な立場において、申告納税制度の理念にそって、 納税義務者の信頼にこたえ、租税に関する法令に規定された納税義務の適正な実現を図ることを使命としています(税理士法第1条)。
と書いてあります。
税理士には、他の人には出来ない仕事(これを独占業務といいます)がありまして・・・・・・
税務代理(納税者の方を代理して、確定申告、青色申告の承認申請、税務調査の立会い等を行う仕事)
税務書類の作成(納税者の方に代わって、確定申告書、相続税申告書、青色申告承認申請書、その他税務署などに提出する書類を作成する仕事)
税務相談(納税者の方が税金で困ったとき、わからないとき、知りたいとき、ご相談に応じる仕事)
これが仕事の3本柱。
分かりにくいですか?(。-`ω-)ンー
いちばん「ピン」とくるのは毎年2-3月に実施される個人の「確定申告」。
自分で書ける人は良いですが、税理士がお手伝い(というか代行)する事が多い
です。他にも、皆さんがお勤めになっている会社も必ず1年に1回は「決算」と
いう手続きをして、税金を納めているんですよ。この計算も税理士の仕事です。
要は税金廻りのお仕事がメインだと思って頂ければ。
ただ、それだけではありません。
他にも記帳の代行をしたり、指導をしたり。
社長さんの悩み相談に応じたり。
(場合によってはプライベートな部分の場合もあります)
資金繰りの相談に応じたり、それを受けて銀行に説明したり。
場合によっては顧問先の為に裁判で陳述したりもするんですよ。
これは私の考え方ですが、「中小企業の縁の下の力持ち」的な立場なのかなぁ・・・・・と思っております。
ま、ざっくり言って、
会計士→会社の帳面等をチェック→OKを出す
税理士→それを受けて税金計算を行う
ただ、必ずしもこうではないですが。
中小企業の場合、そもそも監査を受ける義務はありませんから、帳面のチェック
から申告書の作成まで、全て税理士が行っているはずです。
また、税理士登録している会計士(会計士は手続きをすれば税理士登録できる
のです。今の所。)もいて、そういう人は主に税理士業務をやっていたりします。
そもそも、
会計士の会計監査を受ける義務があるのは一部の大法人が主で、い
わゆる中小企業はあまり関係が無いんですね。
ですから、
会計士・・・・・大企業
税理士(注)・・・・・中小企業
(注:税理士登録した会計士を含む)
みたいな感じですかね。
こんな感じで宜しいでしょうか?Kさん。
<齊藤税理士事務所からのお知らせ>
税務会計のみならず、商売で悩んでいること、疑問に感じていること、困っている
こと、誰に相談したらよいのか分からないこと等々・・・お気軽にご相談下さい。